2020年5月26日火曜日

レクイエム



知人…という言葉の範囲が、
いまひとつ自分でしっくりこないのですが。
私たちの住空間を整えて下さるスタッフの方が亡くなりました。

手抜きをしない仕事ぶり、
挨拶は大きな目で表現するような、人に好かれるおじさんでした。

今思えば不思議なんですが。
その日、おじさんがいつもより小さく見えた。
腰の曲がりに連動して両膝が外に開いて
さらに身長が縮んだのかもしれません。

亡くなったことをご存じない人もいるので、
あからさまな“お葬式モード”にはしません。

花器は黒、花は白と紫+グリーン。
祭壇にはしたくない。
この件を知る人が何か感じればいい。
1,2日したらユリのつぼみがもっと開いて
白さが増してゆくでしょう。

知らない方には、
初夏のみずみずしさを感じていただけたら嬉しい。






2020年5月17日日曜日

器の許容量を信じる!



この場所でいままで、いろんなものを活けきました。
どんなサイズであっても、
花があるだけでその場の空気が違ってくる。

でもこの壺で、このように立派な枝を
ほんとうに活けられるかしら…と半信半疑だったのですが。

つつじの枝は1.5メートル以上。
左の、ななかまども1メートルほど。
壺の口の直径は10センチありません。

この壺に、この小さな口に
これだけの植物を活けることができるとは。
正直イメージできませんでした。

でも完成したら、我ながらいい感じ。
この器、ますます好きになりました。

これなら、ホテルや旅館のエントランスに置いてもよさそう。

やっぱり花はおもしろい。


2020年4月11日土曜日

COVIDのさなかにできること…植物のチカラ



この作品は以前も活けさせていただいた某マンションの入り口。
自宅勤務が多くなっているので、
入居者の方が少しでもハッピーな気持ちになれるように。

コロナウィルス感染防止の観点から
飲食店やショッピングモールにお客様が来ないという話を聞きますね。
生活に密着しないものは「とりあえず今はいいや」になっている。

じつはお花屋さんもそう。
入荷数が減っていたり一時閉店しているお店もあります。
お花は耐久性が悪いから、ほんと大変。
私は3日に一度、いつもお教室でお世話になっているお店に
顔を出して買い物しています。

日ごろお世話になっているから、応援の気持ちもあります。
でもそれだけじゃない。
自宅にこもることが多いので、部屋のなかを心躍る空間にしたい。
だからお花を飾るんです。
植物=生きてるエネルギーだから。

お店にいくと、自宅用に買い求める人が意外と多いんですね。
全く知らない方ですが、
何か気持ちが繋がっている気がして嬉しく思います。

2020年4月4日土曜日

Tequila !! Tequila !! Tequila !!



奥の赤いガラスボトル。
まさしくテキーラの入っていた空き瓶です。
バーのカウンターでお酒を飲んでいて、あのボトルが目に入って。
真っ赤で美しくて。
あと2,3杯飲んだらカラになりそうだったので…。
「中身を飲み干すからその空き瓶を譲ってください」と
飲みました!はい😊

でも素敵でしょう?

液体の入っていた瓶は、みな口が細いので
角度をつけることができず、花を活けるのは難しいのです。

でも、花材の種類…垂れ下がる、そびえる、広がる。
そんな種類をそろえることで、大きな作品もできます。

ちなみに、ブルーのドットボトルは、
日本のアンティークです。


2020年3月31日火曜日

器えらび その②:焼き物



うわ~、味わいがありますね。
ドイツの、1950年代ヴィンテージだそうです。
こちらもヤフオクで1,100円(現在値)。
高さ12センチかぁ…高さが少し足りないけど、
馬酔木の一枝とか芍薬とか、色々楽しめそう。





2020年3月30日月曜日

器えらび その①:洋風ガラス





いけばなをするとき、いちばん悩むのが花器。
これは私の私物ではなくヤフオクに出品されていたもの。
オークションですから、最終価格はわかりませんが、
私が見た時点では1,700円程度。
ハンドメイドでお値打ちです。

この器、活ける際に何がよいかというと。
口元が花びらのように小さなRがたくさんありますね。
これは中に剣山など仕込まなくても、ある程度意図した場所に花が止まる。
ittalaにも似たような口元のガラス花器がありますが、値が張る。

ガラスだけど中が透けて見えないので、
茎の交差など見せたくない部分が見えずに済むのも良いところですね。

黒っぽいので、土モノのように扱うこともできます。

2020年3月22日日曜日

#おうち花見



コロナウィルスの影響で、生活必需品ではないお花が大打撃。
新橋の花屋さんではサクラの枝1本が100円だとか!
種類や長さにもよりますが、100円なんて破格です。

そして#おうち花見、というハッシュタグで
室内花見と桜の枝を活けた画像をアップする人が続出しているのだとか。

それにあやかったわけではないのですが、
骨董市で購入したこの器に合わせてみました。

器が大きいので、花材料をたくさん使いたくなるけれど
枝+αくらいのほうが美しい。

これを眺めながら、スパークリングワインでお花見。
ああ、贅沢。




2020年3月3日火曜日

やりたかったこと!



このお店の前をよく通るんですが、
素敵な窓だな、ここにお花を飾りたいな…と思って、
飛び込んでみたところOKをいただきました。

店舗装飾、第1号。
新しい試み。

2020年2月15日土曜日

香る、まんさく。



まんさくは、はだか枝に和菓子のような黄色い花をつけます。
じつは、香りも良いのです。
黄色といえばミモザ、奥の大皿に活けています。
最近はミモザでリースを作る人が増えて、
高騰しているんですって。